無限/夢幻の箱庭

言葉の数だけ世界は拡がる

切ない曲 #30DaySongChallengeクラシック版 20日目

卒論の執筆や双極性障害による気分の浮き沈みや出来てしまったり19日目の記事で必要なことをやらなかったことによりブランクが出来てしまい年内に終わらせることが出来なかった。2月中旬にはこの題の連載を終わらせたい。

内容を深く掘り下げて一つ一つ書くことよりも連載を終わらせることを優先して、題の定義を辞書を引用して決めて、その次に曲を紹介するという書き方をしていく。

切ない曲

切ない とは

せつ な・い【切ない】(形)文ク せつな・し

①(寂しさ・悲しさ・恋しさなどで)胸がしめつけられるような気持ちだ。辛くやるせない。

②大切に思っている。深く心を寄せている。

③苦しい。肉体的に苦痛だ。

④せっぱ詰まった状態である。

⑤生活が苦しい。

[派生]ーが・る(動ラ五)・ーげ(形動)・ーさ(名)

大辞林より引用

ここの記事では、①の意味での切なさを思い起こさせるアニメの場面で使われた曲を紹介しよう。

愛の悲しみ

見出しの通り、フリッツ・クライスラー作曲の愛の悲しみ、それも原曲ではなくセルゲイ・ラフマニノフによる編曲版を、この曲を劇中に使用したマンガ原作のアニメ作品と一緒に紹介しよう。


四月は君の嘘 有馬公生演奏曲「愛の悲しみ」ラフマニノフ

ラフマニノフのピアノ独奏曲は細かい音符で空間を満たすかのようにとにかく音が多い。


【神回】ヴァイオリニスト目線での解説付きで、クライスラー愛のメドレー【F.Kreisler/Liebesfreud Liebesleid Schön Rosmarin】

この編曲ではヴァイオリンが奏でるそこはかとない寂しい歌にピアノによるパッセージが取って代わる。ピアノには出来ない擦弦による発音以上の表現をきめ細やかな打鍵により成し遂げている。

新川直司四月は君の嘘』、それは母の死をきっかけにピアノをやめた有馬公生が学校の同級生でありヴァイオリニストの卵・宮園かをりによって彼女の伴走者に強引にさせられたのをきっかけにピアニストとして成長していく物語である。

アニメ版では第11〜13話に相当する原作の中盤で、公生とかをりが出演したコンクールのガラ・コンサートへ2人が招待され、曲はかをりの強い希望によりクライスラーの愛の悲しみを選んだ。かをりは脇役だが主役をかっさらう意気込みで、公生はピアニストとしての成長を懸けて練習に挑む。

そして当日となるが何故かかをりは会場に来ていない。それでも公生はかをりの意思を受け継ぐ心意気で本番に臨む。母との思い出がこびりついた「愛の悲しみ」を通して心の上で母と別れ、そして「ヒューマン・メトロノーム」と揶揄された演奏スタイルから作曲家が楽譜に書ききることの出来ない何かを伝える演奏家に変わる第一歩を踏むことになった。その出来はガラ・コンサートのトリで演奏順で揉めた三池俊也を感化させ心酔たらしめるまでのものであった。 

 演奏家は楽譜に書かれたことだけを極めることで聴衆に曲を聞かせるものもいれば、楽譜に書かれていない何かを読み取り聴衆に伝えるものもいる。

 

余談だが、公生の熱演よる「愛の悲しみ」の次に三池俊也が演奏したのはエドワード・エルガー作曲のヴァイオリンとピアノのためのソナタ ホ短調 作品82である。 原作は俊也が演奏した曲について触れていないが、この曲ならば公生の情熱ほとばしる音楽に勝るとも劣らない演奏をなすことができるだろう。見事な選曲である。

Elgar, Finzi & Walton: Sonatas for Violin & Piano

Elgar, Finzi & Walton: Sonatas for Violin & Piano

  • ダニエル・ホープ & Simon Mulligan
  • クラシック
  • ¥1528

 
Elgar Violin Sonata in E minor, Op.82

青春の曲 #30DaySongChallengeクラシック版 18日目

10月ももうすぐ終わる。コンサートも、シンフォニー・コンサートだとオーケストラはぼちぼちフル編成に戻るだろうか。

この1曲が青春を支配した

青春を捧げたバンドや曲というものが、音楽嫌いということでなければ誰にでもあるだろう。今日はそんなお話。

以前、クラシック音楽との馴れ初めについて下記の記事で語った事がある。

schumannian.hateblo.jp

それにも書いたとおり、マーラーはかなり心に訴えかけるものを感じた。マーラーとの出会いはこの記事にも書いた。

schumannian.hateblo.jp

今日は交響曲第6番イ短調について書こう。

《悲劇的》との出会い

4日目の記事に書いた通り、人生の最も不幸な時期の一つを過ごしたのが高2の頃で、第6番を初めて聞いたのは秋だったと思う。

そんなときでも音楽が寄り添ってくれる。同級生のヴィオラ弾きがヴァーツラフ・ノイマン/チェコ・フィルハーモニー管弦楽団による録音をいくつか貸してくれて、そのうちの一つが第6番の録音だった。 

 数年後に別の録音を聞くことになってその時からはハンマーの打撃音に金属音が加わるのは違和感しかないが、聞いている人間の心をも砕こうとするような意思を感じることは今でも変わりはない。何度も何度も聞いた。授業中でもハンマーの打撃音が頭から離れることはなかった。

テンシュテットのライヴ録音

大学に入ってからは自分の使うことのできるお金も増え、CDを集めるようになった。初めて買った交響曲全集は、ドイツ・グラモフォンから出ているバーンスタインによる2回目のものだった。 

 様々な演奏スタイルを経験して、各声部がスッキリと聞こえるものを好むようになってからはすっかり聞かなくなったが、この頃はカンバスに原色の画材をチューブから直接塗りたくるような濃ゆい表現に嵌って「これこそマーラー」と思っていた。

濃い味のマーラー、それを好んだわたしは、他の作曲家の指揮では評価していたブーレーズクーベリックによるものを聞いても見向きすることがなかった。そんなマーラー青年がテンシュテットと出会うまではそう時間はかからなかった。 

マーラー:交響曲第6番「悲劇的」

マーラー:交響曲第6番「悲劇的」

 

 やはりこの録音も聞くことがなくなってしまった。どこを切り取っても容赦がない。第1楽章第2主題やアンダンテの持つ美しさは他の演奏では多少は感じられる甘美さもテンシュテットは与えはしなかったし刻みは顔面を殴りつけに行くような勢いだ。ならばハンマーは言うまでもない。

生活の中で落ち込んでいるとき、たまに気を抜いたらハンマーの打撃音が頭を駆け巡る程度には嵌った。高2のときに初めて聞いてからしばらくの間を追体験するような強い印象を与えた録音だった。この記事を公開したらに久々に聞いてみよう。

その後のマーラーとの付き合い

高校2年生の頃から10年以上、マーラーの楽曲を収録したCDを買ったり、彼の交響曲を演奏するコンサートに出かけたものだ。2015年にチョン・ミョンフン/東京フィルハーモニー交響楽団による交響曲第5番嬰ハ短調のコンサートに足を運び、ついに交響曲を全曲聞けたのは大きい達成感を得たものである。

今では、大学生になる直前から聞き始めたブラームスのヴァイオリンとピアノのためのソナタ交響曲第1番を聞く頻度が最も高いものの、彼やラヴェルシューマンラフマニノフフォーレブーレーズと共に大切な作曲家の一人であり続けるであろう。

今《悲劇的》で最も好みの録音を挙げるならば、それはサイモン・ラトルが首席指揮者としてのラストシーズンを締めくくる演奏会の録音だ。 

Mahler: Symphony No. 6 / Rattle · Berliner Philharmoniker

ノイマンバーンスタインテンシュテットの《悲劇的》は1回の体験で受ける衝撃が大きくてその後の付き合いは遠のいたが、ラトル/BPhによるものは与える衝撃はほどほどに強くて付き合い続けることができるものだと思う。

気分を高めてくれる曲 #30DaySongChallengeクラシック版 17日目

 随分日を開けてしまったが、今年中には残り13日とアンコールで追加されている6つのお題を全て書ききりたい。

気分を高めてくれる曲

ロマン派の楽曲であり、短調の楽章・フレーズから始まり、曲自体も高揚、長調で終止すれば大体気分が高まってしまう。それも好きな曲であれば尚のこと。

ブラームスならば交響曲第1番 ハ短調 作品68や第2番 ニ長調マーラーならば第1番 ニ長調に第2番 ハ短調などあるが、大体ロマン派の楽曲が多いだろう。

そこで、フランスの交響曲はどうだろう。例えば、ベルギーの人間だがフランスで活躍したフランクの交響曲 ニ短調だ。

セザール・フランク交響曲 ニ短調


Franck: Sinfonie d-Moll ∙ hr-Sinfonieorchester ∙ Marc Minkowski

曲についての詳細は名曲解説書やWikipediaに任せよう。

どの曲について書くときだって、やるべきことは自分の体験や感想だ。ここでは好きな録音を挙げておこう。

初めてこの曲を聞いたのはセルジュ・チェリビダッケ/シュトットガルト放送交響楽団による海賊盤であり、録音はそれほど良くはない。けれどもゆっくりとした足取りで層は分厚く各々の声部が室内楽的な主張をしているように聞き取ることができる。


フランク/交響曲ニ短調/チェリビダッケ/シュトットガルト放送響(1982 2 28)

CDとしては海賊盤故に入手が難しく、元来推奨すべき製品ではないが、上記のようにYouTubeで聞くことができる(これも推奨すべき聞き方ではないが)。

わたしが好きなものは、ラファエル・クーベリック/バイエルン放送交響楽団の初めての来日公演でのライブ録音だ。

tower.jp

セッション録音では曲の姿を、ライブ録音では活力を聞かせてくれるクーベリック。このフランクでは足を踏み鳴らしながらオケを煽り、モーツァルトでは後年のスタジオ録音以上に起伏の激しく表情豊かな演奏をしてくれている。フランクでもこの熱量を保ちながら終止音まで駆け抜けており、ライブ録音を聞く楽しみを与えてくれる。

友達と一緒にききたい曲 #30DaySongChallengeクラシック版 16日目

以前紹介した同人誌の作者が炎上していて、更に紹介記事の閲覧数が延びていて複雑な気持ちである。
そんな中でブログを更新するのも変な気分であるが、その記事の処遇について悩むツイートをしたら「聞きたい曲に悩んだときに読もうかと思う(大意)」という励ましの言葉を頂いたので、その人の為に書こうと思う。学期が終わったことだし、ぼちぼちブログの再開はしようと思っていたところだ。

友達と一緒に聞きたい(?)曲

人と演奏会に行かない、録音を聞かないわたし

今でこそTwitterで知りあったクラシック音楽好きと会場で会うようになったけれどもそれはここ2・3年のこと。それまでは、お茶を飲みながらこれからの演奏に期待を膨らませたり、終演後にお酒を酌み交わしながら感想を述べたりすることはなかった。無論、誰かをコンサートに誘うこともなかった。ある知り合いに云わせれば、アマチュア・オーケストラの定期演奏会はデートの口実としてもデートプランとしても優秀らしいが、できの悪い演奏を聞いてしまうと機嫌が悪くなるしそれが表情出やすいので、わたしは余程仲が良くなければに限らずコンサートに人を連れて行こうとは思わない。

音楽鑑賞サークルに所属しているから、勿論部室のオーディオで音源を再生しているときに別の部員が在室しているときもある。その際は同室している部員の好みに合わせたり、許可をとったりしているが、気ままに好きな曲を聞いていたいのでできれば部室にわたし以外の人がいない方がありがたい。

考えたが、そういう曲は…

そうした個人の事情を差し置いてでも友達と聞きたい曲があるだろうか?

誰でも好きな、或いは話題にしやすい曲を選ぶ他にない。友達と聞きたい、というより友達がいても彼らがいても一緒に聞ける曲という方が適切であろう。

結論から言うと、そんなものはない。友人が好みであってもわたしが気に入っていなければすれ違いが起きるし、できればお互いに気分良く過ごしたい。友人と一緒に音楽を聞くのは、音楽が原因で喧嘩をしない仲になってから。

 

この演奏家のこの1曲 #30DaySongChallengeクラシック版 15日目

遅れていた分サクサク書いていこう。今日は目次無しで。

 

 カール・ベーム/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の1975年来日NHKホールでの公演で演奏されたヨハネス・ブラームス交響曲第1番 ハ短調 作品68。 

ブラームス:交響曲第1番 他

ブラームス:交響曲第1番 他

 

 大学受験浪人中の9月にカラヤン/BPhの80年代の全曲録音で初めて聞いてからというもの、この曲を聞いて起きる胸の高鳴りが忘れられない最中に視聴した「20世紀の名演奏」でこの演奏を知った。

力強くもインテンポで変に溜めることなく終始音まで突き進む演奏。

ニコニコ動画にアップロードされたもので視聴できる。

弾いてみたい曲 #30DaySongChallengeクラシック版 14日目

久々に書く。

 ヴァイオリンを弾くからには演奏してみたい!

レッスンの振り返り記事を時たまあげることからわかるように、わたしはヴァイオリンをまあまあ弾く。今年の5月で24周年になった。オーケストラや弦楽合奏団に所属してオケ曲・弦楽合奏曲を弾いた他、発表会では、モーツァルトやバッハの平易な協奏曲を演奏した。10年前に精神的な疲れから弾かなくなってしまったものの、クラシック音楽研究会の後輩ちゃんにセザール・フランク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調をリクエストされたのがきっかけで復帰、レッスンを受講するに至った。

schumannian.hateblo.jp

1曲弾けるようになっただけではまだまだ物足りない、もっと色んな曲を弾けるようになりたいのだ。

オーケストラ曲

あまりオーケストラや弦楽合奏団にはいい思い出がない。双極性障害で気分のむらがあり、それで各所において人間関係を壊してしまったのだ。自分が悪いとはいえ、もう音楽以外の要素、特に人間関係を良好に保つことが求められるような団体で音楽をやりたくないのだ。

とはいえ、オケや合奏団の正規団員にならずとも弾きたい曲が出てくるのが人情というもの。

一度やった曲や好きな曲の中から弾いてみたい曲を挙げていこう。

まずはブラームス。大学3年のときに交響曲第1番 ハ短調 作品68をやって、それ以外の3曲もできれば演奏したい。 

 ラフマニノフは第2番を2年のときに弾いた。これはそれ以外の曲は技術の上でも編成の上でも難しいだろうが、それらをクリアすることができれば第3番 イ短調 作品44 を演奏してみたい。念願叶って、19年2月に開催された京都市交響楽団定期演奏会で、秋山和慶先生の指揮で聞くことができた。第1番も好きな曲なのだが、楽譜の入手が一番難しいだろう。 

ラフマニノフ:交響曲全集

ラフマニノフ:交響曲全集

ラフマニノフ以外の20世紀に活躍した作曲家が書いた楽曲も弾いてみたい。バルトーク・ベーラ:管弦楽のための協奏曲 Sz.116だけを挙げるが、他にも演奏したい曲は幾つかある。 

Bartók

Bartók

 順番は前後するが、マーラーが好きであるからには、演奏機会の多い第1番や第5番はもちろんのこと、それほど編成の大きくない第10番(デリック・クックによる補筆完成版第3稿第1版は3管編成)はもっと演奏されていいだろうし、演奏したい。

協奏曲

ソリストとして

発表会で取り上げることでもない限りその機会はないだろうし、発表会において10分以上かかるような楽章は演奏することはできないだろう。それでもビートホーフェンやブラームスシベリウスのヴァイオリン協奏曲は憧れの存在だ。 

 また、手が届くことはないだろうけど、バルトークの楽曲で初めて聞いたヴァイオリン協奏曲第1番もいい。

Bartók: Violin Concertos Nos. 1 & 2

Bartók: Violin Concertos Nos. 1 & 2

 トゥッティとして

ヴァイオリン協奏曲以外のものを挙げるとすると、リヒャルト・シュトラウスオーボエと少管弦楽のための協奏曲 ニ長調 TrV292がいい。シュトラウスの楽曲では最も好きなものだ。

R. Strauss: Oboe Concerto, Serenade & Sonatina No. 2

R. Strauss: Oboe Concerto, Serenade & Sonatina No. 2

  • Alexei Ogrintchouk
  • クラシック
  • ¥1528

 ソロで

現在レッスンは

  • ソロでやっていくこと
  • 技術の習得を目的としない協奏曲については取り上げない

ことを前提に選曲し講師に提案している。

今のところ伝えて了承を得ているのは、ヨハネス・ブラームス:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第3番 ニ短調 作品108である。

 発表会では時間の制限があって第3・4楽章を演奏する予定だが、レッスンでは全楽章を見てもらうつもりだ。

ソナタ第3番までに、現在見てもらっているモーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲 ト長調 K.423が終わったら、技術習得のために同じくモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第5番 ニ長調 K.219を見てもらう。

二重奏以上のアンサンブルで

二重奏ならば、ベーラ・バルトーク:ヴァイオリンのための44の二重奏曲Sz.98 BB104を。 

Bartok: Contrastes  44 duos pour 2 violons

Bartok: Contrastes 44 duos pour 2 violons

 中退前と地元での最後の発表会で10曲くらい弾いたけども、全曲弾いてみたい。

三重奏曲だとフランツ・シューベルト:弦楽三重奏曲第2番 変ロ長調 D581がいい。 

Schubert: String Quintet, D. 956 - String Trio, D. 581

Schubert: String Quintet, D. 956 - String Trio, D. 581

  • Ensemble Villa Musica
  • クラシック
  • ¥917

有名所とはいえないけれども、これがなかなかの佳品。

二重奏や三重奏に比べ、弦楽四重奏は山ほどある。選ぶのが難しい、パス。

五重奏や六重奏はブラームス。 

Brahms: String Quartet, Quintet & Sextet

Brahms: String Quartet, Quintet & Sextet

 ブラームスの楽曲は

 

ソロのときに既にソナタ第3番 ニ短調 作品108を上げたけど、この編成だとやはり選ばずにはいられない。ヴァイオリンを編成に入れている室内楽曲を弾きたいものである。

Collector's Edition: Complete Chamber Music

Collector's Edition: Complete Chamber Music

  • アーティスト:Brahms, J.
  • 発売日: 2012/10/16
  • メディア: CD
 

 非定形重奏曲では、オリヴィエ・メシアン:時の終わりの四重奏曲がよい。 

Messiaen: Quatuor Pour la Fin Du Temps

Messiaen: Quatuor Pour la Fin Du Temps

 

以上、弾きたい曲を思うままに書き連ねてみた。楽器経験があると思いつくものだ。

別れの曲 #30DaySongChallengeクラシック版 13日目

近頃は仙台も30℃を超える日もあるくらい熱くなってきた。梅雨入りしたとはいえ雨はあまり降らないようだ。湿度も低く過ごし易ければいいのだけれど。

告別

別れをタイトルに入れる曲いろいろ

なかなか気の進まないお題である。

というのも、表題や渾名に別れについての語句がつけられているものを上げればそれで済むことや、別れを連想する曲を挙げるのも安直であるため、書き甲斐をあまり感じないためだ。

以下、タイトル等を挙げるだけに留める。

別れの曲

フレデリック・ショパン:12の練習曲 作品10より第3番 ホ長調《別れの曲》

葬送

これまたショパンの楽曲を挙げることになる。ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 作品35は第3楽章が葬送行進曲である。

グスタフ・マーラーには交響曲第5番 嬰ハ短調 第1楽章が葬送行進曲で、交響曲第2番第1楽章の元になったのは交響詩《葬礼》と名付けられていた。

告別

ルートヴィヒ・ファン・ビートホーフェンのピアノ・ソナタ第26番 変ホ長調 作品81aには作曲家自身が名付けた、《告別》という表題がついている。

 

長調の曲 #30DaySongChallengeクラシック版 12日目

随分と日を開けてしまった。さあ、続きを書こう。

いきなり短調の話をしよう

長調の曲」というお題なのに早速別の話題を始めようとするのはなんという情緒の安定しない行為であろうか、と思われるであろう。

これは根拠のないことではない。なんせ、調性は大きく分けて2つ、長調短調に分かれるので最初に触れておきたいのだ。

全作品の73%が長調の作品である。モーツァルトの主な注文主は王侯貴族である。短調の作品はアクセントにはなるけれどもそればかりでは気分が陰鬱になる。現代に生きる庶民であるわたしでさえそう思うのだから、彼らが宴席や日常を過ごすのには不適当であろう。

偽作・散逸曲を含めて54曲ある交響曲にしてたった2曲、それもそのどちらかもト短調だ。

12つある短調、それに無数にある短調作品に対して、悲しいという言葉だけで言い表そうとするのは不可能だし、なにせ乱暴過ぎる。モーツァルト短調作品については悲しさ・暗さではなく憤怒を強く感じるし、ベートーヴェン以降の楽曲については、輝かしき終曲に向かうための第一歩であろう。

さて、長調の曲

交響曲

折角モーツァルトについて触れたので、彼の作品には触れずにはいられない。

偉大なるハ長調交響曲第41番 K.551を誰もが思い浮かべるであろうが、わたしは交響曲第31番 ニ長調 K.297(300a)を挙げよう。

というのも、彼の交響曲で最初に聞いたのがこの曲だからだ。「パリ」 の愛称はその地の演奏団体の支配人からの注文が由来とされているが、ルイ14世が「新しいローマ」を目指して作り上げようとして約100年後のパリと呼ぶにふさわしい賑やかさがある。

次に上げるのもニ長調の曲だ。

グスタフ・マーラー交響曲第9番 ニ長調 

Mahler, G.: Symphony No. 9

Mahler, G.: Symphony No. 9

演奏会では10回近く聞いただろうか。サイモン・ラトル/ロンドン交響楽団の2018年9月の来日公演で聞いたのが最後である。フライング拍手がなければ最も感慨深い演奏会の一つになっていたに違いない。

協奏曲

交響曲ではニ長調の曲を2曲あげたが、協奏曲でも同じ調性で書かれた作品をあげる。というのも、弦楽器にとって最も演奏しやすい調性で、ベートーヴェンブラームスチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲はすべてニ長調である。それだけではなくヴァイオリンが重要な枠割を果たす曲にはこの調性がよく使われている。

ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61 

 室内楽

ここでようやく別の調性で書かれた曲をあげる。

ヨハネス・ブラームス:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第2番 イ長調 作品100 

Brahms: Sonates pour violon et piano (Intégrale musique de chambre), Vol. 4 [Live]

Brahms: Sonates pour violon et piano (Intégrale musique de chambre), Vol. 4 [Live]

  • Pierre Fouchenneret & エリック・ル・サージュ
  • クラシック
  • ¥1681

 愛称のある第1番と演奏機会の多い第3番と比べれば地味な感じがある。しかし、人生の酸いも甘いも噛み分けた人間が語る奥深い味わいを感じるのだ。

水にまつわる曲 #30DaySongChallengeクラシック版 11日目

答えが限られているお題に思えるが、探すと割とあった。

水にまつわる曲

ピアノ曲

モーリス・ラヴェルには「水の戯れ」とストレートにそういう題のものがあったり、「夜のガスパール」の第1曲「オンディーヌ」は水の精霊を指すし、「鏡」の第3曲は「海原の小舟」という題を持つ。 

Ravel: L'oeuvre pour piano

Ravel: L'oeuvre pour piano

  • ロジェ・ムラーロ
  • クラシック

 ラヴェルの楽曲についで有名なものといえば、フランツ・リスト:「巡礼の年」第3年S.163の第4曲 エステ荘の噴水 であろう。 

The Liszt Project - Bartók; Berg; Messiaen; Ravel; Scriabin; Stroppa; Wagner

The Liszt Project - Bartók; Berg; Messiaen; Ravel; Scriabin; Stroppa; Wagner

  • ピエール=ロラン・エマール
  • クラシック
  • ¥2139

管弦楽

オットー・レスピーギ交響詩「ローマの噴水」 

 レスピーギは、リュートのための古風なアリアと舞曲を第1番から第3番まではたまに聞くものの、ローマ3部作はあまり聞いていないので特に語ることがないが、この機会に聞いてみたいと思う。

ロベルト・シューマン交響曲第3番 変ホ長調 作品97 

Schumann: Symphonies Nos. 3 & 4

Schumann: Symphonies Nos. 3 & 4

この曲には「ライン」という名前がつけられてはいるがシューマン自身がつけたものではない。それではあるが、第1楽章は「父なる川」のような雄大さを湛えている印象を受ける。

オペラ

リヒャルト・ワーグナー:楽劇「神々の黄昏」 

Wagner: Gotterdammerung

Wagner: Gotterdammerung

 「ラインの黄金」 も水にまつわる曲ではあるが、わたしは「神々の黄昏」を特に推したい。序幕から第1幕への間奏曲となる「ジークフリートのラインへの旅」は、てっきりこの記事を書くまでジークフリートが川下りをする様子を描写するものだと思っていた。正確には意気揚々と新たな冒険に出ている様子を描いているようだ。

第1幕から物語はライン河畔で進行している。第3幕では、ジークフリートがラインの乙女から指環の返還を求められるが断るシーンがあるし、なんといっても「ブリュンヒルデの自己犠牲」ではブリュンヒルデが飛び込んだ薪の山から天上界まで火が上り、ライン川は氾濫して洪水が地を飲む。

大切な人に贈りたい曲 #30DaySongChallengeクラシック版 10日目

例えば恋人や配偶者など個人に対して贈るものについては、あまり長い曲ではない小品がいい。編成は、ピアノ以外で独奏だと鑑賞に耐えうるクオリティでの演奏や、そもそも曲が少ないので難しいので、ピアノ伴奏がつくのが望ましい。声楽ならば独唱でも形になるかもしれないが、如何せん曲を知らないのでこれについては省略する。ピアノ曲は、自分が弾けるとして、弾いて聞かせたい曲を選ぼう。

大切な人に贈りたい曲

 ヴァイオリンとピアノで…

セルゲイ・ラフマニノフ: ヴォカリーズ ホ短調 14の歌 作品34の14

映画「ラフマニノフ ある愛の調べ」 にて、ピアノ協奏曲第2番の成功後、作曲にあたって献身的にラフマニノフを支えたナターシャに弾いて聞かせたのがこの曲だった。そして弾き終わった後にプロポーズする。もっとも、作品番号は34で、1915年に作曲されていたとされているので事実ではないだろう。しかし、プロポーズに弾いて聞かせるにはいい曲であることは間違いない。

ピアノで弾いて聞かせるなら

 ヨハネス・ブラームス:6つの小品より 間奏曲 イ長調 作品118の2 

 ピアノ弾きの友人の話だと、他の作曲家によるピアノ曲とは別の、ややこしい指使いを強いられるという難しさがあるらしい。

それはともかく、この曲を聞いているとまるで時間の止まっているような世界に取り込まれる感覚を覚える。本当にこの曲で時間の止まった世界にいられるなら、大切な人と2人でいるなら、その中で永遠にいられるだろう。