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言葉の数だけ世界は拡がる

自分のテーマソング #30DaySongChallengeクラシック版 7日目

このハッシュタグでブログを書き続けて7日目になる。そこそこ書く力は付き始めている実感がある。

お題の中には曲を思いつこうとひねり出しにくかったり、解そのものが限定されるお題があったりと難しいものが少々ある。

 まあ、娯楽なので気軽に書いていこう。

自分のテーマ曲

テーマ曲=主題歌…schumannianならこの曲というのは、当ブログの最初の記事

schumannian.hateblo.jp

で書いたようにロベルト・シューマン交響曲第2番 ハ長調 作品61 なのだが、もうすでに3日目の記事

schumannian.hateblo.jp

で取り上げてしまったので詳細は書かない。これについては上記の記事を読んでいただく他ない。

春に聴きたい曲 #30DaySongChallengeクラシック版 6日目

春に聴きたい曲、というお題である。

こんなときに聞きたい、というのはあまり考えたことないし、その時聞きたい曲を聞いているので改めてそういうふうに考えるのは苦手だ。

また、「春」という表題の付く曲を選ぶというのも安直であるし、それ以上に、表題で楽曲のイメージを縛るのは鑑賞の可能性を狭めるのでこれも避けたい。

伊福部昭が『音楽入門』

音楽入門 (角川ソフィア文庫)

音楽入門 (角川ソフィア文庫)

 

 の中でこう云っている。

 繰り返して申しますが、作品に付された題名は単に作家が、自己のイメージを働きやすくするために選んだ方便に過ぎないのです。 

 音楽の素材は他でもない音そのものだし、歌曲ならばそれにせいぜい歌詞が加わるだろう。言葉が与えられれば音楽のイメージを拡げる助けにはなるだろうが、音楽鑑賞の可能性を広げるならば、音楽はそれに付された言葉からは自由であるべきだ。例えそれが作曲家が自分の作品について語ったことであるとしても。

自分で音楽を語ることは難しいが、始めはあくまでも音楽だけだ。

音楽と言葉の問題についてはいずれ書くであろう。

脱線もここまでに、聞いて、季節としての春、春の付く言葉−例えば青春− を連想する曲を選ぼう。

 春に聴きたい、というより春を連想する曲

冬から春に季節が移るような、気分の晴れ晴れする曲

上記のように、いつどんなときにこんな曲を聞きたい、ということを考えるのが苦手なので題を変更することにした。

アントン・ブルックナー交響曲第5番 変ロ長調

Bruckner: Symphony No. 5

Bruckner: Symphony No. 5

 ブルックナー交響曲、その第4楽章には圧倒的な終曲があるし、クライマックスの築き方がずば抜けて優れている。特に第5番を聴き通すと本当に気分が晴れる。

春のような麗らかな曲

滝廉太郎:歌曲集『四季』第1曲『花』、その出だしは「春のうららの隅田川」。そういうくらい、春はものを日が柔らかくのどかに照らす。

ウォルフガング・アマデウスモーツァルト弦楽四重奏曲第6番 変ロ長調 K.159 

モーツァルト弦楽四重奏曲長調のものはどれも春の陽気を伺わせるし、何より第14番には誰がつけたのだか「春」という名前がついている。ただ、麗らかというには華やか過ぎる印象がわたしにはある。ここは、Andanteで始まる第6番を挙げよう。

 青春を連想する曲

ロベルト・シューマン:ピアノ四重奏曲 変ホ長調 作品47 

シューマン:室内楽全集

シューマン:室内楽全集

 

 作曲年の2年前にロベルトはクララとの結婚を成就させて順風満帆かと思いきや、交響曲の評判はそれほど芳しく無かったが、「室内楽の年」と呼ばれる1842年はかねてからの室内楽へのチャレンジを結実させた期間だった。その成果が、以前の記事で挙げた弦楽四重奏曲第3番を含む3つの弦楽四重奏曲であったり、変ホ長調という同じ調性を持つピアノ四重奏曲やピアノ五重奏曲である。

ピアノ四重奏曲は交響曲第2番に通じる、全曲を通して出てくる主要動機の変形が巧みであり、歌心あふれる旋律に満ちている。明快さや伸びやかな旋律に青春を感じるのはわたしだけではあるまい。

dolceな曲 #30DaySongChallengeクラシック版 5日目

dolce…意味を確かめてみよう。

ja.glosbe.com

甘い、デザート、可愛い…音楽の表情記号での意味−甘美に−はこれに由来する。

今回はそれぞれの意味に沿った曲を紹介しよう。

dolceな曲たち

甘美な曲

 前回までで挙げたフランクのソナタシューマンの諸作は十分に甘美である。ただ、繰り返し書くのは文章を書く訓練としてはハードルが低すぎると思うし、同曲を取り上げても違うことが書ければそれでもいいのだがそれは厳しい。なので別の曲を取り上げよう。

ガブリエル・フォーレ:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第1番 イ長調 作品13

Fauré: Violin Sonata in E Minor & Franck: Violin Sonata in A

Fauré: Violin Sonata in E Minor & Franck: Violin Sonata in A

 

おそらくフォーレ室内楽作品では最も演奏される曲で録音も多い。

伸びやかな明るい旋律、快活さを持っている。かなり控えめに演奏しようとも甘美さを隠しきれない。逆に、どんな曲も甘ったるく演奏してしまう演奏家によるものは、砂糖の数百倍の甘みを持つといわれる人工甘味料のようにしつこい。

いつかは弾けるようになりたい曲でもある。

 デザート代わりの一曲

食後に出される果物や菓子…そんな一曲を選ぼう。ただ、このシリーズの最終項目は「アンコールの曲」ということなので、これとは被らないようにしたい。

どう選べばいいか。自分で演奏会をするときにアンコールで演奏したいようなものを選ぼう。

ガブリエル・フォーレ:子守唄 作品16

Fauré: 5

Fauré: 5

  • エリック・ル・サージュ & 樫本大進
  • クラシック
  • ¥1681

 1曲だけならこの曲だし、2曲弾くならこれは2曲目、「演奏会はこれでお開き、おやすみなさい」。

可愛い曲

フランツ・シューベルト交響曲第2番 変ロ長調 D.125 

 思いついたのはこの曲が最初である。2018年7月15・16日にサントリーホールで行われた、【アラン・ギルバート首席客演指揮者就任披露公演】都響スペシャルで演奏され、わたしは2日目に聞きに行った。

作曲の経緯や初演日、曲の概要はWikipediaの該当ページや名曲解説書が教えてくれるだろうしここでは省く。

今までシューベルト交響曲は、演奏したことがある第7・8番(古い数え方だと第8・9番)と、演奏機会の多いように思う第5番しか聞いたことがなく、こうして演奏会で取り上げられでもしなければ聞かなかっただろう。

全体的に軽やかで、特に第4楽章がすばしっこく可愛いと思った。短調で書かれた第3楽章が作品を軽やかですばしっこいだけの曲に終わらせないように適度に引き締める。

最初に聞いたときはそういう演奏で、他にジョナサン・ノット/バンベルク交響楽団などモダン楽器による演奏では同様の印象を抱いた。上記の時代楽器による演奏ではあまりそういう感じはしないものの、モダンとの違いが出て楽しめるのではないだろうか。

人生を変えた曲 #30DaySongChallengeクラシック版 4日目

#30DaysSongChallengeクラシック版 をお題にしてブログを書いているときもそうだけど、なにかテーマを設定してそれに合致するような曲やCDを考えるのは結構楽しい。つい数時間前にもTwitterクラシック音楽を通して知り合った方々と通話していたのだけれど、今日の話題は「推しのCD10選」だった。入手できるCDであることや、知名度の高い作曲家ではあるがあまり聞かれてはいない曲を収録したものであることなど、基準を自分で設定して選定するのが、音楽を自分の言葉で語る訓練にもなる。

この企画もそうした訓練の一つとして有効だ。

さて、本日4日目のお題は「人生を変えた曲」。これもクラシック音楽を聞き続けることにしたものや、ヴァイオリン演奏をし続けるきっかけとなったものなど様々なシーンに分けられる。

 人生を変えた曲

この曲でクラシック音楽を聞き続けることにした

 高校2年生のときだった。夏頃にグスタフ・マーラー交響曲第2番 ハ短調 のアントニ・ヴィト/ポーランド国立放送交響楽団による録音のCD 

マーラー:交響曲第2番「復活」(ヴィト)

マーラー:交響曲第2番「復活」(ヴィト)

  • アーティスト:ヴィト
  • 発売日: 1993/10/01
  • メディア: CD
 

 を聞かせてもらい、その作曲家を聞き始めた。高校生であるうちに第1〜6・8・大地の歌・10(第1楽章のみとクック版)を聞いた。

マーラーを聴き始めて数ヶ月経った高校2年生の秋は、幾つかある人生の不運な時期の一つで、詳しくは書かないけれども家庭の事情で大学進学への路が一時阻まれた。将来に対する希望を刈り取られてしまうという焦りに駆り立てられていて、その心理とマーラーの音楽が実にマッチした。

当時住んでいた家は小さく、マーラーをスピーカーで聞くとなるとカーステレオに頼らざるを得なく、多少音楽に理解のある母に頼んで学校と自宅との往復に音楽を自動車内で聞かせてもらっていた。

iTunesにはないが、ヴァーツラフ・ノイマン/チェコフィルハーモニー管弦楽団によるマーラー交響曲第1番 ニ長調と第10番 嬰ヘ長調 第1楽章という組み合わせで、第10番が先に収録されているディスクをかけた。

家でヘッドホンで聞いたのが 最初だったのか覚えてはいないが、大音量で聞いたのはカーオーディオでは初めてだった。

伴奏無しでヴィオラが15小節弾く、憂い深いAndanteから途切れずに弦五部とトロンボーンが加わるAdagio、その第1音が心に響いた。そのとき初めて音楽を聞いて涙を流した。そんな共鳴を崩してしまうカタストロフ、それでも穏やかな美しさを終止音まで引き伸ばす音楽はそのままマーラーを、そしてクラシック音楽を聞いていくのに十分なきっかけだった。

マチュアながらも演奏家としての自信を築いた一曲

大学3年の冬、所属していた大学オーケストラのアンサンブル大会でわたしは仲のいい部員と弦楽四重奏をやろうと仲間を誘い、自分の選んだ曲を提案した。

ロベルト・シューマン弦楽四重奏曲第3番 イ長調 作品41の3 より第3楽章である。


Doric String Quartet - Schumann String Quartet Op. 41 No. 3 - 3rd Movement

  • 弾けそうな曲であること
  • 歌いたいので緩徐楽章であること

という条件で、その時点で知っていた曲で選んだ。この直前にシューマン弦楽四重奏曲を聞いていて、これがとても気に入ったのだ。

わたしが第1ヴァイオリンを弾いて5〜6回ほど練習し、Doverの廉価版スコアを参照してもらい、ここをこう演奏して欲しいと伝えて本番に臨んだ。

曲にマッチした音色や演奏ができたことが演奏中でも満足できたし、録音を後で聞いてそれを確信できた。

楽器の腕はともかく、アマチュアでやっていくなら、この音楽の作り方でやっていけると思ったのである。

物事は万事幸福とはいかない。その後、精神疾患で継続できなかったり人間関係が上手くいかなかったりで、10年前、ついに中断してしまった。

復帰を決めた1曲

2018年12月に音楽教室に通うことで音楽活動を再開するまでは、時々楽器と楽譜を取り出しては少しだけ弾いて遊ぶことはあったが、ちゃんと練習を積み重ねることはなかった。楽団に所属したり合奏仲間がいるわけでもなかったのでモチベーションを保つことができなかった。

あるときにセザール・フランク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調


フランク ヴァイオリンソナタ第1・2楽章 中村ゆかり 藤井一興 Franck Sonate Ⅰ・Ⅱ Yukari Nakamura(Vn) Kazuoki Fujii(Piano) LIVE


フランク ヴァイオリンソナタ第3・4楽章中村ゆかり 藤井一興 LIVE Franck Sonate Ⅲ・Ⅳ Yukari Nakamura(Vn) Kazuoki Fujii(Piano)

の楽譜を買っていた。特に曲に惹かれていたわけではないけれど、有名な曲でよく演奏会で取り上げられているからネタになる、という理由だったと思う。

演奏から離れてしばらくし、今通っている大学へ再入学した。そこで同じ研究室の学生に演奏会でこの曲を聞き気に入ったとわたしに語った人がいて、じゃあ弾いてみるか、ということで彼女の前でこの曲を弾いたのだ。

しばらく弾いていなくても楽器を手放さずにいて本当によかった。音色を褒められて、楽器を続けるよう勧められた。自信とモチベーションを失っていたが、誰かに聞いてもらえる機会ができることは十分に復活の理由になる。それが17年秋のこと。しばらく一人で、ときには家で弱音器をつけ、ときにはクラシック音楽研究会の部室で練習した。

一人での練習には限界を感じるもので、やはり楽器の上達の近道は、自分よりうまい人に習うこと。それで仙台市青葉区にある音楽教室を探し、入会金+月々の受講料でヤマノミュージックサロン仙台に通うことにした。

コースではどの講師も生徒の希望に応じたレッスンを組んでくれて、目下の目標としてフランクのソナタ全曲を弾きたいことを伝えて、8年間のブランクを埋めるべく3曲ほど準備運動として選んでもらい、それらを弾いた。途中、オプションのレッスンでサントリーホールで弾くことがあって(下記記事参照)

schumannian.hateblo.jp

これで9年ぶりにステージで弾き、これを音楽活動の復帰とした。4月からフランクのソナタを習い始め、10月下旬に開かれる発表会に第4楽章を弾くことにし、それに合わせて見てもらう楽章の順は1→2→4→3と、第3楽章を発表会が終わった後に設定。

発表会までは、練習は勿論のこと、授業間の休み時間や空きコマに楽譜を読んだり、勉強中には様々な音源を聞いて演奏における表現を模索。9月には、この曲を取り上げたヴェロニカ・エーベルレ/児玉麻里によるリサイタルも聞きにいった。

こうしたことを養分にピアノ合わせや本番を迎えた。リハーサルではボロボロだったものの、その後集中して上手くいかなかった部分をさらったのが功を奏し、自他に認めるいい演奏ができたように思う。

演奏を聞いてもらう機会は楽器を続ける上でモチベーションを保つには必要不可欠だ。褒められれば尚いい。同じ研究室の学生やフランクに感謝したい。

今まで一番聞いた曲 #30DaySongChallengeクラシック版 3日目

 疫病のために我々が在宅を強いられている中、Twitterではあらゆるハッシュタグが作られてそれについてツイートをしシェアをすることで退屈を凌いでいる。

タイトルにいただいている  #30DaySongChallengeクラシック版 もその一つである。わたしは一つのツイートでは収まりきれないことをブログに書こうと思って、こうして記事にしている。ブログ記事を書く口実にもなっていてお得だ。

さて、今日は「今まで一番聞いた曲」というお題である。コンサートや音源などメディア別、更にはジャンル別に書いていきたい。

 メディア別、今まで聞いた曲

コンサートはメディアかどうか…これについてはここでは詳しくは書かないけれども、情報の伝達手段としては十分に機能するので演奏会をメディアとして扱うことにした。

コンサートで一番聞いた曲

シンフォニーコンサートでは

大植英次/大阪フィルハーモニー交響楽団のつくば公演で初めてこの曲を聞いてから関東を離れる2016年後半まで、マーラー交響曲第6番 イ短調 が取り上げられる都内でのコンサートには大体行けたと思う。その数10公演。

最も聞きたかったダニエル・ハーディング/新日本フィルハーモニー交響楽団によるものは、当時睡眠障害が酷く、あるコンサートで船を漕いでしまい後ろの席に座っていた方から楽章間に注意されてからしばらく現場通いから遠ざかっていた頃に開催されていた。皆さん、睡眠はちゃんと取るようにしてね。

それはともかく、一番良かった公演はなんだっただろう。チョン・ミョンフン/東京フィルハーモニー交響楽団による2015年2月の定期演奏会だったと思う。精密か情感をくすぐるかというと後者のタイプで、歌や彫りの深さで心を刳り、わしづかみにされた。

こう書くと単純な感想ではある。仕方がない、生演奏の印象は経年劣化していくものだ。

室内楽や声楽のコンサートでは

シンフォニーコンサートほど行けてはいないものの、ブラームス:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ全曲演奏会には結構行けたと思う。ギドン・クレーメルとクリスチャン・ツィメルマンという組み合わせではツィメルマンのきめ細やかで崩れないピアノが出色だったし、アンネ=ゾフィー・ムターとランバート・オーキスは弱音に最大限に気を配った丁寧な表現に唸らされた。

 音源で一番聞いた曲

管弦楽曲

これがよくわからない。Twilogに登録してると、自分のツイートを検索する時に取得漏れがなく便利で、「交響曲 #nowplaying」で検索して一つづつ数えれば何を一番聞いているかわかると思った。

twilog.org

検索結果を見たら、その甘い思いつきは打ち砕かれた。多すぎるのだ。#nowplayingだけでもこの記事を書いている時点で約4480件ある。数えていたら日付を超えて、この記事を今日のうちに上げることができなくなる。

…大体でいいよね?いいよありがとう。

自分の中で流行りはあるものの、困ったらこの曲というのはやはりあって、それはロベルト・シューマン交響曲第2番 ハ長調 作品61である。このブログの最初の記事で書いたように、わたしのハンドルネームの由来である。

schumannian.hateblo.jp

最初に聞いたのはバーンスタイン/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団によるものだったが、他のものを聞くうちに表現や技術の丁寧なものに惹かれるようになった。今ではクーベリック/バイエルン放送交響楽団による録音を多く聞いている。 

Schumann: Symphonies Nos. 1 & 2

Schumann: Symphonies Nos. 1 & 2

室内楽曲編

これも検索結果を数えていたらきりがないが、間違いなく聞いているものがあるのでそれを上げる

ブラームス:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ全曲録音を集めていて、この記事を書いている時点で106種手元にある。

王道を行くグリュミオー/シェベック、弱音にこだわったムター/オーキス、テンポを遅くした耽美的なクレーメル/アファナシエフ…などなどいい演奏はたくさんある。

なかでも、バイエルン放送交響楽団紀尾井ホール室内管弦楽団コンサートマスターを務めるアントン・バラホフスキーがウィリアム・グラント・ナボレと組んでの録音が音色や情感のバランスが良い。唯一の欠点は入手しにくいことだ。Twitterクラシック音楽で繋がっている方にその存在や海外の中古市場へのアクセス方法を教えていただいてやっと手に入れたものである。これをおいそれとお勧めするのは人でなしというものだろう。上記の演奏、その中でもグリュミオーによるものを聞くといいだろう。

Brahms: The Three Violin Sonatas

Brahms: The Three Violin Sonatas

 

初めて買った曲 #30DaySongChallengeクラシック版

初めて買ったクラシック音楽のCDや楽譜を紹介しよう。

初めて買ったCD

指揮:ヴァーツラフ・ノイマン管弦楽チェコ・フィルハーモニー管弦楽団によるグスタフ・マーラー交響曲第5番 ハ短調だった。 

 ただ、DENONから出ていた廉価版CDだったので上記のジャケットではなかった。

高校2年生のときに友人からマーラーを勧められて聞いたらドハマリ。合唱付きの第2・3・8番や第6・10番ばかり聞いていて、そもそも第5番自体よく聞いていなかったのでどんな演奏だったか覚えてない。

ブログ書いたり本読みながら聞いてみるか…

 

〜70分後〜

 

 ブーレーズを知っている耳からすれば別に精緻で且つ切れ味があるわけではないし、バーンスタインテンシュテットと比べたらエモーショナルでもない。精緻さとエモさを兼ね揃えた演奏はいくらでもある。ボヘミアの作曲家としてのマーラーはこんな感じで演奏されるものだったのだろうか。

初めて買った楽譜

ディミトリ・ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番  

 これも高2のときだったときに同じ友人から交響曲第5・7番を勧められ、夏休みに(ディスクユニオン御茶ノ水クラシック館ができる前の)御茶ノ水にあったディスクユニオンクラシック音楽専門コーナーで購入した、ヴァイオリン独奏:マキシム・ヴェンゲーロフ、指揮:ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ管弦楽ロンドン交響楽団 

 (↑とは別音源、カップリングはセルゲイ・プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ニ長調 作品63)を聞いてこれが格好良く、「独奏でもオケ奏者としても弾いてみたくなりたいな」と思い、少しでもお近づきになりたくスコアを購入した。

これは現物が残っている。

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いい感じに経年劣化

 

初めてコンサートで聞いた曲 #30DaySongChallengeクラシック版 1日目

 

今日Twitterのタイムラインを見ていたところ、数人のフォロイーがこのハッシュタグをつけてツイートしていたので、ブログのネタにしようと思いこうして記事を書いている。

初めてコンサートで聞いた曲

コンサートで初めて聞いた曲なのか、それとも初めてのコンサートで聞いた曲なのか。初めてのコンサートといっても、これも連れていってもらったや自分でチケットを取って行ったものとで違う。ここでは3種類書こう。

コンサートで初めて聞いたもの

大体のコンサートは予習をして臨んでいるので、コンサートで初めて聞いた曲というのはあまりない。初めて聞くことになる曲は、音源がなく世界・日本初演の曲になる。

ここ1年で振り返ってみると、仙台で行われた現代音楽のコンサートシリーズ 第2回絶頂

zetcho-sendai.com

で演奏されたもので、音源を見つけることができなかったバーレットやクラム、それに初演となった主催者 大久保雅基の新曲の3曲をその場で初めて聞いた。

初めてのコンサートで聞いた曲

中学2年生(1994年)のときに、なぜか当時育った街にイ・ムジチ合奏団が演奏会を開くことになっていた。中学教師がチケットを用意してくれていて、誘われていったのである。そこで聞いたのが、

ヨハン・セバスティアン・バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043 

アントニオ・ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集『和声と創意の試み』より第1から第4曲(いわゆる『四季』)

であった。

初めて自分でチケットを選んだ演奏会、そこで聞いた曲

中学2年生で初めてコンサートに行ったものの、田舎に住んでいたものでそれとは縁遠かったし、高校生になってヴァイオリンを始めたが、それはそれで忙しくていけなかった。大学受験中はほぼすべての文化的活動はしていなかった。大学に入ったら入ったで、こちらは大学オケの練習に日々を費やしていた。

そんなこんなで大学オケをやめた後ようやく自分でチケットを取ってコンサートに行けたのだ。その演奏会が、2003年9月20日東京文化会館大ホールで開催された、東京シティ・フィル オーケストラル・オペラⅣ「神々の黄昏」だった。曲目は当然、

リヒャルト・ワーグナー:楽劇《神々の黄昏》

である。

正直なところ、葬送行進曲と自己犠牲が有名な第3幕になるまでは退屈でしょうがなかった。序幕・第1幕は我慢大会のようだった。川下りを含めた3つの名場面の抜粋だけを聞いただけでは予習にならなかったし、久々のコンサートでワーグナーの楽劇を選んだのは無謀だっただろう。

 コンサートでの予習について

予め旋律や展開を知っていれば安心感をもって聞いてはいられるが、当然、視聴した音源とは音響条件が異なるのでそれとは違って聞こえることは多々ある。そのギャップを味わうところに面白さを見出すならば、必ずとは云わないまでも予習は要るだろう。

何度も聞いている曲については、経験を積んだことによって陳腐化した演奏にこれから出会うかもしれないので、音源を聞いてそれを予習とするのは避けたほうがいいだろう。楽譜を読むか、読めなければ曲の概要をCDのブックレットや音楽書の解説を読むといい。

さて、音源がなかったり初演となる曲の予習はどうしたらいいのか。その作曲家の他の曲を聞いたり学べば、わかるとは云わないまでも、曲にとっつきやすくはなるだろう。

 


《神々の黄昏》第3幕 ブルュンヒルデの自己犠牲 グィネス・ジョーンズ(1980年)

レッスンの休講が続くので、ウォーミングアップなど日々の練習メニューを考えてみた。 #ヴァイオリン

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カイザー:ヴァイオリン練習曲集より第4番

気が緩む、行動頻度が下がる。どうにかしよう。

例のウィルスのせいで、2月最終週の回から今まで、月3回行われるレッスンのうち全てが休講になっている。

只でさえ練習頻度が低いのに、楽器を練習するモチベーションが下がるばかりで5週間ほど楽器ケースを開けていなかった。

これではいけない。

それとは別に、大学が2月初旬から春季休業に入ってしまい、生活が乱れている。これもいけない。

どうにかしないと。

以前見た動画をヒントに、自分の技術水準や集中力を考慮してメニューを考える


20分間でバイオリン基礎練習【ウォーミングアップ】速弾き、移弦、音程、ポジション移動など

  • シュラディック第1巻1番目のエクササイズ
  • カール・フレッシュ音階教本よりイ短調の5・8番目のエクササイズ
  • セヴシック練習曲作品1の1より11番

というメニューである。

説明文をそのまま引用すると、

・シュラディック 0:006:31 左手の指を温め、速いパッセージに備えます。ウォーミングアップです。小指の筋トレにもなります。

・カールフレッシュ 7:0015:43 音程を整えます。ポジション移動時の音程に特に注意します。弓の配分の訓練にもなります。

・セヴシック 16:15〜 弓のあらゆる部分を使い、弓のコントロールや、移弦の訓練をします。元、中、先、下半分、上半分、全弓といった感じで、同じ曲で色んなボウイングを練習できるのが良いです。

 ということだ。

Umiさんの技術レベルと自分のレベルとのギャップ

Umiさんと同じ練習メニューをこなすことができたらいいのだけれど、残念ながらそれはできない。なぜなら、わたしの技術水準が彼女と比べ段違いに低いから。

UmiさんのYou Tubeチャンネル

www.youtube.com

にアップロードされた動画の大半はパガニーニ:24のカプリーズ第24番の練習日記となっていて、かなり高い技術を持っていることが伺える。

また、質問箱のBotと化してアクティヴではなくなったTwitterを遡ってみると、

 というツイートが。どうやら相当の集中力の持ち主のようだ。

わたしはというと、ヴァイオリンのレッスンは大学を中退したあとから始めて5年後に止め、その後8年のブランクを経て別の先生でレッスン受講を再開したので小さな頃からきちんと教師に習ったわけではない。それにモチベが高かったり低かったりで練習時間にもばらつきがあった。集中力についていえば、自分の好きなことについては、ことヴァイオリンについていえばそのときオーケストラで弾いている曲や好きな曲の練習には時間を忘れるほど没頭できるが、メカニックやテクニックを作るための地味な練習を続けるのは、やらなければ技術をつけられないとわかっているとはいえ苦手だ。

集中力を鍛えることは別の機会に考えるとして、上記の練習メニューと自分の技術とのギャップを2点挙げてみる。

  • わたしのボウイング技術にかなり問題がある。どこに問題があるかは次のレッスンで講師に聞くとして、弓の配分を訓練するのは下記の問題により困難
  • フレッシュ音階教本イ短調9番のエクササイズは5番の単音による音階・半音階・アルペジオを8度和音で弾くという内容→8度を連続で弾くのは無理がある。

以上の技術おける欠点を考慮しつつUmiさんの基礎練習コンセプトに近づけたメニューを考えた。勿論、長くは続かない集中力を要しない短い内容とした。 

オリジナルのウォーミングアップはこれだ!

 Umiさんのコンセプトを基本としして考えた自分の基礎連コンセプトは次のものだ。

  • 左手のウォーミングアップ
  • 音程を整える
  • 弓の量や移弦という右手の技術を確認

以上を踏まえて、これまでのレッスンで使った教材で鍛えることにした。 

以下の教材を使う。

カイザー ヴァイオリン練習曲 1 [全音楽譜準拠] (監修: 漆原朝子)
 

 3つの教材を使ったこういうメニューはこちら

  • 開放弦で全弓・上半分・下半分をアップダウンそれぞれBPM60で、元・中・上を同様にBPM60・120・180で繰り返す。
  • カイザー第4番を1拍・2拍とスラーを切って、最後に1小節を1ボウイングでそれぞれ全曲最後まで弾く。
  • フレッシュ音階教本イ短調を1〜4番のエクササイズで。1・3・2(2・3は同じ音だが2はハイポジションを使うので先ず3で音程確認)・4の順。
  • セヴシック作品1の1から11番のエクササイズを楽譜につけられた番号通りに全弓・上半分・下半分・元・中・上で通す

これだけやってもかなり時間を使うことになるが、決めた時間に寝て起きれば朝の時間を使ってできるだろう。

9月の卒業(予定)まで学生でいられるので、習慣化させて技術をつけてそれほど時間を要しないようにさせたい。

 

憧れのピアノ三重奏曲 #2020年3月7日ラヴェル145歳の誕生日でお祝いしましょう

新型コロナウィルスの影響によるコンサートやイベントの自粛の中、本日3月7日はびわ湖ホールはプロデュースオペラ「神々の黄昏」の無観客上演をYouTubeで放映した。

わたしは日頃の不摂生で昼夜逆転生活が続いており、起床したのが17時。「黄昏」の第3幕開始が17時…全曲聞くことはできないし、聞けたとしても長時間椅子に座っているのも辛いので別のことをしようと思っていった。

 

昨日、日本モーリス・ラヴェル友の会さん

twitter.com

が誕生日のお祝いメッセージツイートを呼びかけていたので、それに乗ることに。出来るだけ全曲を聞こうと選曲、演奏家も選んだ。

それがこちら。

・歌曲集「シェーラザード」

アンネ・ゾフィー・フォン・オッター/ピエール・ブーレーズ/クリーヴランド管弦楽団

組曲クープランの墓」、亡き王女のためのパヴァーヌ、古風なメヌエット

ブーレーズ/クリーヴランド

組曲マ・メール・ロワ」、海原の小舟、道化師の朝の歌、ボレロ

ブーレーズ/ベルリンフィルハーモニー管弦楽団 

 ・バレエ音楽「ダフニスとクロエ」

ベルナルド・ハイティンク/ボストン交響楽団/タングルウッド音楽祭合唱団

Ravel: Daphnis et Chloé

Ravel: Daphnis et Chloé

 ・ピアノ協奏曲 ト長調、左手のためのピアノ協奏曲 ニ長調

ジャン・ドワイヤン/ジャン・フルネ/コンセール・ラムルー管弦楽団

Ravel: l'oeuvre pour piano Concertos

Ravel: l'oeuvre pour piano Concertos

  • ジャン・ドワイアン
  • クラシック

 ・ピアノ曲全曲

ジャック・フェブリエ 

Ravel: L'oeuvre pour piano, Vol. 1

Ravel: L'oeuvre pour piano, Vol. 1

  • Jacques Février & ガブリエル・タッキーノ
  • クラシック
  • ¥1935
Ravel - L'oeuvre pour piano, Vol. 2

Ravel - L'oeuvre pour piano, Vol. 2

  • Jacques Février, ガブリエル・タッキーノ & ジャン=クロード・アンブロシーニ
  • クラシック
  • ¥1935

 ・弦楽四重奏曲 ヘ長調

 イタリア弦楽四重奏団

Ravel: String Quartet - Violin Sonata - Piano Trio

Ravel: String Quartet - Violin Sonata - Piano Trio

 ・ヴァイオリンとピアノのためのソナタ ト長調、ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ短調(遺作)

ルノー・カピュソン/フランク・ブラレイ

・ヴァイオリンとチェロのためのソナタ

ルノー・カピュソン/ゴーティエ・カピュソン

Ravel: Chamber Music

Ravel: Chamber Music

  • ルノー・カピュソン, フランク・ブラレイ & ゴーティエ・カピュソン
  • クラシック
  • ¥1375

 ・ピアノ三重奏曲 イ短調

川久保賜紀/遠藤真理/三浦友理枝

RAVEL

RAVEL

 以上、日付が変わっても聞き続けていこうと思う。

 

さて、タイトルにあるピアノ三重奏曲について。

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デュラン社から出ている楽譜。値段は結構高い。

常設臨時を問わずピアノ三重奏団により演奏される機会は散見されるものの、室内楽自体が日本人に馴染みが薄く感じられる上にその分野ではドイツ語圏の作曲家の作品にシェアを奪われている感があってあまり知られていないようである。

だが、音源を聞かせて人に紹介すると殆どの人が好意的な反応を示す。


第22回 江副記念財団リクルートスカラシップコンサート ラヴェル:ピアノトリオ イ短調

録音で最初に聞いたのは、イタリア四重奏団による弦楽四重奏曲とともに収録されたボザール・トリオによる(多分)1966年の録音であった。調性・リズム・和声など変則的な難曲でありながら、常設トリオならではの高度なアンサンブル力により難なく聞かせてくれる。ちなみに、アルトゥール・グリュミオーによるヴァイオリンとピアノのためのソナタも優秀な演奏で、ラヴェル室内楽作品入門には丁度いいアルバムであろう。

 

演奏会で初めて聞いたのは、2009年10月9日にフィリアホールで開催された土曜ソワレシリーズ「女神(ミューズ)との出会い」206であった。

曲目は次のとおりである。

亡き王女のためのパヴァーヌ(ピアノ三重奏版)

シャブリエ風に/ボロディン風に/水の戯れ(ピアノソロ)

ヴァイオリンとチェロのためのソナタ

マ・メール・ロワ(ピアノ三重奏版)

ピアノ三重奏曲 イ短調

アンコールに「クープランの墓」からリゴドン(ピアノ三重奏版)

 

これだけラヴェルを集中して聞いたのも始めてだったし、今の所これが最後である。

ラヴェルの音楽は、光の当て方によっては何色にも見えるプリズムの様に思っている。そう思わせるのに十分な演奏だった。

終演後にサインを頂いた。

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楽譜とCDのライナーノートに

上記2種類を含めてピアノ三重奏曲の録音は12種類ある。世に出ている音源は出来るだけ買い集めたい。

また、楽譜を持っているからには弾けるようになりたい。まだまだモーツァルトの協奏曲すら弾くのにつっかえてしまうけど、近づきたい。

第1次世界大戦までのラヴェルが詰まった魅力的な曲である。この記事を読んだ人に是非聞いて欲しい。

【レッスン振り返り】エチュードでも曲は曲、装飾音で拍を疎かにしない、他

弦が伸びていてもう交換時期なのか、いつも以上に狂っている弦のチューニングから今日のレッスンは始まった。

クロイツェル教本第33曲その中盤の音程把握ができないでいた。1/27と日付を書いた鉤括弧以内が今日の範囲だったのだが、曲として旋律副旋律になるように調和が取れていないという。

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その解決のために、まずは単音で弾いて、技法的要素以外に持つエチュードの音楽的要素を把握するという提案を受けた。

そう、エチュードだって曲なのだ。

早めにエチュードを切り上げてモーツァルトへ。

冒頭の1拍目で音程が取れていないという大惨事。ソとシの6度音程でソを高めに取っていたのでもっとシに寄せて取るように注意を受けた。

また、装飾音、特にトリルを多く詰めすぎて3拍目を圧迫していた。3拍目を正確に取るためにそこから逆算してトリルや後打音を無理なく入れるという解決法を提案された。拍は大正義、そう心得よ。

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トリルを詰めすぎた

他の重大な失敗は、1拍内で16分音符にして1:3の比率になる箇所で4等分にならないことだった。例を挙げれば、

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3拍目につけた矢印と

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16分休符で欠けている1拍目

である。意識して弾き直したらできるようになったので、解決法を特に提案されはしなかった。しかし、自分で解決法を作るとすれば、スラーをとって弾くことで4等分になるように音を把握する。16分休符は、提示した例で言えば、直後にあるシャープの付いたレで埋めて弾く。確認ができたら次は楽譜通りに弾いてみよう、というわけだ。

 

今日も示唆に富むレッスンであった。

【レッスン振り返り】第1ポジションのオクターヴや長6度の指の位置、二重奏曲ではほぼ初見の準備不足

前回のレッスンは20日で、それから1週間全く楽器を弾かなかったのでぶっつけでレッスンに臨んだ・エチュードと課題曲の反省点をそれぞれ挙げていく。

先ずはクロイツェル。

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赤の囲いはオクターヴ、青は長6度、緑は6度の音程

第1ポジションのオクターヴや長6度はそれぞれ1の指が上ずった。6度はその前のレ+ファを1の指と3の指で取るときにちゃんと2の指を指板に置かず離してしまうので、徹底して指板に置いてピッチをキープする。

 

続いて、偶然にも本日264回目の誕生日を迎えたモーツァルトの二重奏曲。

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2ページ目以降は2ヶ月前に弾いてからほぼ初見だったので左手の運指が覚束なかったのは勿論のこと、更に問題なのが休符ときちんと休めなかったことだ。

昔から初見で弾こうとすると休符が取れない。そもそも準備をしていれば問題がなかったのは言うまでもないが、これからも初見の度に休符が取れないのではいけない。これは楽譜を読む訓練が必要かも。

1月17日 紀尾井ホール室内管弦楽団によるアンサンブルコンサート5(紀尾井マーラー・セレクション)

【曲目】

ヨハン・シュトラウス2世:入り江のワルツ 作品411(シェーンベルク編曲)、酒、女、歌 作品333(ベルク編曲)、皇帝円舞曲 作品437(シェーンベルク編曲)

グスタフ・マーラー大地の歌(シェーンベルク&リーン編曲)

【演奏】

紀尾井ホール室内管弦楽団団員、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団団員

演奏者詳細は公式ホームページを参照↓

kioihall.jp

【チケ取りと予習】

公演に先立って、チケットは去年の7月10日に紀尾井ホール会員先行発売を利用して1階8列という見晴らしも音響もいい席を確保。

予習はAppleMusicで全曲済ませることができた(リンクはiTunes)。CDを買わずサブスクリプション音楽配信サービスで視聴できる様になっていい時代になったね。

ヨハン・シュトラウス2世の楽曲はこれを。 

大地の歌はこれ。 

Mahler: Das Lied von der Erde (Arr. A. Schoenberg & R. Riehn for Voice & Chamber Ensemble)

Mahler: Das Lied von der Erde (Arr. A. Schoenberg & R. Riehn for Voice & Chamber Ensemble)

  • Ivonne Fuchs, Markus Schäfer & Linos Ensemble
  • クラシック
  • ¥1528

 【当日】

大学の授業の3限を受けたあと15時半に仙台を出る上りの新幹線でいざ東京へ。移動中に先ず1杯。

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コンサートへ向かう道中の酒は美味い。

17時に上野に着き、すぐに御茶ノ水へ。降りてディスクユニオン御茶ノ水クラシック館で所属しているサークルであるクラシック音楽研究会へのお土産を購入。

四ツ谷駅のベックスコーヒーで適当に過ごしてから開場時間に間に合うように紀尾井ホールへ。

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玄関で掲示されていた本公演のチラシ

【開場後】

クロークに荷物とコートを預けて、2階ホワイエで開演前の1杯

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スパークリングワインを注文したが、係員のオススメでシャンパンに変更。

いざホールに入場。客席最後列やステージ上にカメラやマイクが配置されていた。これはNHK BSプレミアム「クラシック倶楽部」の収録かな?

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前半の風景

前半のヨハン・シュトラウス2世のワルツ3曲は、これぞサロン音楽。堅苦しさを感じさせないのはいい合奏があってこそ。

前半終わって休憩中の1杯。

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ウィスキーのソーダ割り。余ったペリエはサービスで。

さて、大地の歌

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後半の風景

アンサンブルについてだけど、前半に引き続きライナーは美音で聴かせてくれたけど、他3人のWPhのメンバーに関しては良かったといえばそうだったけど、特別WPhのメンバーである必然性というか売りは感じなかった。紀尾井のメンバーだけでやればどんな結果が出ただろうか。チケット売るためのネームバリューだけならないほうがいい。フルートのシュッツについては下手という人もいるし。

原曲と比べて淡白な感もあったので、このくらいの編成でも指揮者いたら少し原曲で演奏する表現に近づくかも知れない。

歌唱は、テノールについては、原曲版ではオーケストラに埋もれがちになるけれども室内楽版では聞こえるようになるのかというとそうではなかった。元々聞こえにくい構成になっているかテノールの声量に問題があるのか、それかどちらかなのだろう。

メゾソプラノについては今まで聞いた原曲での演奏と比べても遜色ない出来だった。メゾは余程のことがない限り成功するのかも知れない。

【終演後】

余韻を味わいつつ新宿に移動し、9年来のネット友達と初対面して2人で飲み会。

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乾杯のスプマンテ

その後「劇場版ハイスクール・フリート」の最速上映を見るためにTOHOシネマズ新宿へ移動し、鑑賞。楽しい1日でした。

 

 

 

 

令和元年に演奏した曲1 セザール・フランク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調 その3 レッスンと本番

【レッスン開始から本番前まで】

3月のレッスン第3回くらいからやっとフランクのソナタをみてもらうことになった。12月の第2回までの間、楽章の順としては1→2→4→3をやった。

弾きながら、弓を節約したり、弓の返しでフレーズを切らない様にしたりと弓の使い方を覚えた第1楽章。


フランク:ヴァイオリンソナタイ長調第1楽章

第2楽章ではアクセントを弓でできるだけ行わずヴィヴラートで行うことが主な注意事項であった。


フランク:ヴァイオリンソナタイ長調第2楽章

第3楽章より第4楽章を先に見てもらった。


フランク:ヴァイオリンソナタイ長調第4楽章

それは10月25日に開催された発表会でこれを弾くことにしたからだ。

気をつけたこととしては、

・冒頭の音量。小さ過ぎると縮こまって聞こえる。堂々と弾こう。

・全ての音に気を配る。この曲に休めるところはない。

といったところだろうか。

発表会まで9回ほどのレッスンでなんとか発表会まで持っていった。

【ピアノ合わせ〜本番まで】

10月中頃にピアノ合わせがあったのだが、合わせるのに苦労をした。というのも、伴奏者の先生が全部仕上げるのに間に合わず、音を減らしたからであった。リハーサルまで合わせるのが大変だったし、リハでは他の出演者や彼らの講師がこちらを見ながら待機しているのを意識して上がってしまい、ボロボロの状態。

これではいけない。リハから本番前のオリエンテーションまでの2時間、特に状態の悪かった部分を中心に録音をして弾いては確認、それをフィードバックするといった練習をして臨んだ。

結果、後で記録録画を見ても満足できるくらいの出来に仕上がったと思う。

 【第3楽章とまとめ】

発表会が終わって第3楽章を見てもらった。


フランク:ヴァイオリンソナタイ長調第3楽章

そうして9ヶ月ほどかけて1曲を仕上げることができたのは今までヴァイオリン を弾いてきた上でとても自信につながることであるし誇っていいと思う。

さて、次は発表会に何を弾こうか。楽しみだ。

令和元年に演奏した曲1 セザール・フランク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調 その2 音楽教室選びからリハビリへ。

前の記事から21日経ってしまったので復習。こんな曲。


Franck: Sonata in A major 4th movement; Noé Inui & Vassilis Varvaresos

ちょくちょく弾いては見ていたものの、一向にうまくはならない。

上達するには上手い人から指導を受けるのが一番だという。出会いから1年後、音楽教室に通い、レッスン受講を決意。

さて、どこの教室を選ぼうか。学生である手前、あまり入会金とレッスン代は多くは払えない。18年11月末頃、ヤマノミュージックサロンが入会金半額キャンペーンをやっていたので、その仙台店で行われている無料体験レッスンを受講することに。レッスン時間は正規のレッスンと同じ30分。楽器を持参して赴き、案内を受けて体験レッスンへ。弾きたい曲を伝える。

「大学でクラシック音楽研究会に入ってて、そこでミニコンサートを開いてフランクのヴァイオリンソナタ弾きたくて。それでこの曲を1年2ヶ月で弾けるようになりたいんです。」

次に、楽器経験とヴァイオリンを人前で演奏したのが8年前とブランクがあることなどを伝え、「取り敢えずはなにか曲を弾いてみましょう」ということになり、J.S.バッハメヌエット ト長調 BWV.Anh,114を弾くことに。皆さんご存知のシンプルな曲で、それだけに弾きにくいけど、音色だけはどこで弾いても誰にでも褒められるので、例によって講師からも褒められた。

12月から始まる正規のレッスン受講は即決だった。手続きをして、「来月から一緒に頑張りましょう」と激励の言葉を受ける。やる気は十分。2週間後のレッスンからはリハビリをしていった。

最初と2曲目は、J.S.バッハ:ガヴォット(無伴奏チェロ組曲の第何番か忘れた)とドヴォルザーク:ユモレスクを初心者の学習用に移調・編曲したもので慣れて、3曲目はアッコーライ:ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調


J.B. Accolay Violin Concerto in A minor - Itzhak Perlman

の楽譜をいただき、みてもらった。

8年以上も経つと、弾き方を結構忘れているものである。アッコーライで勘や忘れていた弾き方を取り戻して、漸く3月中旬からフランクのレッスンに入ることになった。
続く。

曲目の豊富なNaxosMusicLibrary〜クラシック音楽ファンのためのサブスクリプション音楽配信サービス

大体の演奏会には予習をして臨んでいます。基本的には音源を所持しているものは自宅のオーディオでそれを再生して聞いていますが、聞きたい曲を収録しているCDが必ずあるわけではありませんし、大学でレポートや卒論の準備をしたり外出などにより自宅で音楽を聞けるとは限らないわけです。

そうした所持音源やの制限があるときに、サブスクリプション音楽サービスがとても役に立ちます。今日はその軽い紹介とわたしの使い方のお話。

 

LINE MUSICやSpotifyなど、各自特徴を持った様々な音楽配信サービスが揃ってきています。その中でわたしは2つのサービスを利用しています。NaxosMusicLibrary(NML)とAppleMusicです。今日はNMLについてお話します。

【NML】

クラシック音楽ファンには云わずと知れた廉価版レーベル Naxosの運営するサービスです。

ml.naxos.jp

長所としては、レパートリー楽曲は勿論演奏機会の少ないものも配信していること、Naxosだけではなくドイツ・グラモフォンから楽団や放送局の自主制作レーベルまで世界中のレーベルが配信に参加していることなどがありますが、わたしは楽曲や演奏者の検索方法が容易であることに便利さを感じています。

例えば、ガブリエル・フォーレのヴァイオリンソナタ第1番を探してみるとしましょう。作曲家のタブから代表的作曲家一覧を開くことができます。次にフォーレの楽曲一覧リンクへ飛ぶ。

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作品リストの「すべて」から探してもいいけど、室内楽作品なので室内楽のタブを押し

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聞きたい版の項目を選べばいい、というわけです。選んだら、次に演奏者の選択ができます。 

f:id:schumannian:20200113092626p:plain楽曲の基本情報に次いで、演奏家やレーベルとアルバム番号、録音情報が並びます。

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そうですね、比較的新しい、フォーレ室内楽曲全集に収録されているルノー・カピュソンとミシェル・ダルベルトによる録音を聞いてみましょうか。

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選んだら再生ボタンを押す。

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すると別窓でプレイヤーが表示されます。
音量の調整やトラックの移動などができますね。
NormalとHighとは音質のことで128kbpsから320kbpsに変更できます。ご視聴の回線状況や残りのデータ量と相談してご利用下さい。

デメリットとしてはトラック間に音が途切れてしまうこと、楽章や1曲の終わりから次の曲へ切れ目なく演奏される曲の再生にはこれは致命的な欠点となります。 

ただ、モバイルアプリではこの点は改善されているので、外出時での再生は勿論、自宅ではBluetoothで機器に接続しての再生ではその点の不便はありません。PCブラウザ版とは違って一覧から選ぶことができず、検索がうまくないと目当ての音源にたどり着くのは難しいですけどね。

気になる使用料はこちらを参照して下さい。わたしは月払いにしてます。

さあ、あなたも音楽配信サービスで豊かなクラシック音楽ライフを満喫しましょう!