書讀む月日

言葉の数だけ世界は拡がる

STOP、スメルハラスメント!〜人間関係もコンサートも快適に

今はなくなったSNSから12〜13年の付き合いのあった友人から、今日Facebookの友達設定を解除されてしまいました。
1年3ヶ月前のことでしょうか。サー・サイモン・ラトル指揮ロンドン交響楽団による演奏会のために遠征したときにその友人 Sさんのお家に泊まらせていただいたのですが、これがわたしには耐えられぬ汚部屋でした。TVで取り上げられるほどゴミが散乱されているわけではないのですが、掃除機をかけている様子が感じられないくらい細かいゴミだらけで、十分に洗濯されているとは思えない衣服は染み付いた体臭であろう臭いを放つ。

他人の世話になっておいてこういうのは自分でもどうかと思うのですが、これでよく人を泊めようとしたな、そのときは思ったものです。お世話になっているし思ったまま心に留めておこうとしていました。その決意が崩れたのはシャワーを浴びるために浴室に入ったときでした。

浴槽が赤カビだらけで足を踏み入れたくないほどの汚さ。貸していただいたタオルからは染み付いて落としきれていない体臭というおまけ付き。

これは我慢できず、Sさんが買い物から帰ってきたときに、控えめに浴槽のことだけを指摘したのです。
以降彼はこのことを根に持ってしまったようで、Sさんに貸していたヴァイオリンを返してもらいヴィオラを借りたときに「こんなことを言う人だとは思わなかった」と云われました。

友人関係にとどめを刺したのは次のことです。返ってきたヴァイオリン、その顎当てにはびっしりと垢が付着し、顎当てだけではなくテールピースにも体臭と思しき臭いが染み付いていました。楽器店の方に掃除をお願いしたところ、「木材なので臭いはもう字除去できないです、交換するしかありません」と云われました。仕方なく、安くはない代金でテールピースと顎当てを交換しました。その代金19000円。ヴァイオリンがこの状態ですから、借りたヴィオラだって似たようなもの。だいたい同じ額の代金を払う羽目になりました。

これは1月のことでしたが、金欠もありましたが今後のSさんのためにと思いFacebookのMessengerで本当のことを伝えました。

1週間以上既読がつきませんでした。

そして今日Facebook運営からのメールによって、わたしがSさんの友達から削除されたのを知ったのです。Facebookでは、自分のアカウントでログインできないときに信頼できる連絡先を設定してそれでアカウントの回復に役立てられる機能があるのですが、友達を解除されるとその設定も同時に解除されるのです。そうして友人関係は終わり、絶交となりました。

sirabee.com

この記事にあるように、衛生観念の違いにより人間関係が壊れることがある。楽器に汚れがつくことだって、体臭のケアができてないことだって十分に絶縁のきっかけになるのです。みなさんも良好な人間関係の維持のためにも衛生や体臭ケアには気をつけて下さい。

 

ここまで、人間関係の維持において体臭ケアは大切だという話をしてきました。さてこれがコンサートの快適さにどうつながるというのでしょう。昨日の記事で話したとおり、コンサートマナーは演奏以外の要素で不愉快な思いをせずにコンサートを楽しむためにあるものです。当然、体臭だって不愉快な要素になります。また、香水のつけ過ぎだって迷惑です。なんだってやりすぎはよくないのです。

世の中自分ではどうにもできないことは多々ありますが、コンサートホールに自力で行ける人なら入浴はできるのです。自分でケアできることはやりましょう。

 

いいから風呂はいれ。

 

【おまけの動画】どうか心だけでも清らかになって下さい


Bach: Air / Koopman · Berliner Philharmoniker